イギリスのスーツスタイルは「品格」の表現。 スーツは元々貴族階級の社交界で着用されていたもので、自分や相手の立場を考慮すること、つまり集団の中での礼節を重んじる「集団意識」の考え方が反映されているのが特徴。
イギリスの生地には、しっかりとした織り方で重厚感のあるものが多いのが特徴的。色味は落ち着いたもの、濃紺やグレー系のものが多い。 イギリス生地には柄にも伝統的な歴史を持つものが多く、その代表として、英国の王子であったウインザー公が好んだとされているチェック柄「プリンス・オブ・ウェールズ」(グレンチェック)などがある。
男らしさを強調するためのシャープなシルエット作りが特徴的。 ウエストの絞りも胸板を強調するため、腕を下ろしている時にウエストとの間に三角形の隙間を作る。 中でも重要視されるのが「ドレープ」と言われるたわみ(シワの流れの様なもの)。 これが、流れるような美しいラインをしているかどうかで仕立ての良さの判断基準になる。